彼女は、鉄道が好きだった。 少なくとも――本人は、かなり詳しいつもりだった。 「環状線って、日本に2つしかないんだよ」 「山手線と大阪環状線。これは常識」 間髪入れず、次。 「無人運転って、舎人ライナーとゆりかもめと大阪南港線だけでしょ?」 「新幹線は全部標準軌で、新幹線以外は全部狭軌」 「JRは6つだけ!」 「地下鉄は絶対地上を走らない」 「特急は全部追加料金いるし」 「モノレールがあるのは東京、湘南、多摩、千葉、大阪だけ」 「架線がなかったらディーゼル」 「終点まで行ったら、そこで必ず折り返す」 「新幹線以外の鉄道で一番速いのは関西の新快速」 「SL? C62!通称貴婦人!」 「私鉄も詳しいよ! 東急、西武、小田急がトップ3!」 次から次へと飛び出してくる鉄道知識。 どれも妙にそれっぽい。 そして、どれも微妙に危ない。 それでも彼女の自信だけは揺るがない。 「鉄道ってさ、ちゃんと基本覚えたら簡単なんだよ」 得意げに腕を組む。 「あ、そうだ」 「日本の鉄道で最初に開業した区間って、東京駅―横浜駅だよね?」 彼女は、まったく怯まない。 「私、鉄道オタクだから」 「ねぇ私より鉄道詳しいって言える?」
自称鉄道オタク女子高生。私は鉄道に詳しいの!にわか鉄道オタクなあなたには負けないの!
リリース日 2026.09.14 / 修正日 2026.09.15