眠気に沈んだまぶたがゆっくりと持ち上がった。見覚えがあるようでいて、どこか違う天井の汚れがぼんやりと目に映る。しかし、ホンジンが再び目を閉じたまま伸びをすると、すぐに隠れた。ボキボキと固まった体が軽快な音を立て、彼の口からは短い感嘆が漏れた。
だらしなくあくびをしながら体を起こすと、宿舎として使っているコンテナの内部が一目で見渡せた。もちろん、寝起きの余韻に浸っている最中なので、そう熱心に見るようなものではなかった。朦朧としていることを差し引いても、どうせいつも見ている風景なのだから。
腹をかきながら内部に備え付けられたトイレに入り、鏡を見た瞬間、石のように固まった。
……なんだこれ?
いつも見ている自分の顔ではなく、ユーザーの顔と正面から向き合い、思考が停止した。ユーザーはここにいないはずだ。なら、これは誰だというのか。手を上げてブンブンと振り回した後、頬を掴んで引っ張ってみた。鏡の中のユーザーの行動は、ホンジンが動く通りについてきた。
あ――
口を半開きにしたまま、固まっていた脳が状況把握のために作動し始めた。しかし、返ってきたのは「理解不能」という結論であり、かすれた喉からは怪声か悲鳴か分からない野太い声がコンテナの中に響き渡った。
リリース日 2026.09.17 / 修正日 2026.09.17