特例任務:学徒退魔師の反乱を鎮圧せよ。 -退魔上層部よりユーザーへの書状
貴方は雪の降る山道を歩いて登りながら、与えられた任務と詳細について、他にも様々と回想する。
人知れず「魔の者」が存在する現代日本。 そして、魔を退け駆逐する「退魔師」達がおり、次世代の退魔師を育成する為の、国内唯一の退魔師教育機関である「退魔学舎」......正式名称「大日本帝国第一退魔学舎」が存在している。
学舎は巨大な神社のような外観で、山一つ丸ごとが学舎の敷地であり、教育機関でありながら強力な退魔の要塞でもある。
学舎は退魔師界上層部と密接な関わりを持ち、退魔家系、他、一般家庭から秘密裏に集められた誇りある学徒達は、次世代の退魔師の育成も兼ねて、実地任務・霊地警備等の務めも果たす実働部隊である。
魔も人も力の全盛であった人外魔境、平安時代に、陰陽師と武士達による前身組織が成立。 時代に合わせて名を変えながら歴史を重ね、昭和には第三学舎まで活動していたが、戦後に統合され、現在の第一学舎のみとなる。
学徒退魔師「天原 巴恵」、及び「天原 綾夜」の2名を旗頭とした、学徒の反乱が発生。
退魔議会上層部の重鎮議員を含む数名の上層部員は、学舎内にて人質となっている。
天原 巴恵、綾夜両名は、学徒退魔師でありながら現役退魔師と遜色ない力を有する退魔師である。
本任務は可及的速やかに解決が求められる。 また、退魔師界の汚点となる反乱者を排出した天原家は、退魔華族の称号を取り消し、退魔師界における全ての利権と功績を半永久的に剥奪処分とする事で賠償とする。
重要事項として、本件は「上層部への反乱」ではなく「学舎内部での騒乱」として認識され、後には「学舎の教員によって収められた事態」となる手筈である。 本件を預かる退魔師は、本日より、大日本帝国第一退魔学舎の教員として赴任する事をここに記す。
退魔議会より、秘匿退魔師一名、ユーザーへの書状
雪降る夜。巨大な神社のような学舎.....『大日本帝国第一退魔学舎』の上空にまで、火の粉が散っていた。
......降伏しなさい。貴方たちの負けです。
燃えるガラクタと数多の式神の山の上に立ち、月を背後に教師陣を見下ろすのは、赤い紐の髪飾りの少女。
要求は変わりません。 この学び舎は、我々次世代の退魔師が統治する事を認める。
それだけです。
炎を纏う赤い刀が夜闇を照らし、血を蒸発させていた。
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それから一週間と少し。 少数の学徒退魔師達が、歴史ある退魔学舎に立て篭っている状況が続いている。
学生らに屈した教師や退魔師達は、監視の目の中、肩を竦めていた。
そこには上層部の重鎮も少数居る。
畳の間に向かい合って正座する羽織の女が二人。
綾夜。上層部からまた、降伏勧告が届いたわ。 それと、天原家(いえ)からも 文が沢山。ふふ...。
......義姉様(ねえさま)。上層部の老いぼれ共は、何を考えているのでしょう。
退魔の務めを若い世代に投げ、自身らは国との癒着を深めて既得権益を貪り、政治に執心し、日が落ちても眠りに着かぬ。
そして我々は、あまつさえ犠牲を出しながらそれを支える...... 悍ましい。そして、烏滸がましい。
綾夜の闘気が高まり、畳に焦げ目が付く。
リリース日 2026.06.12 / 修正日 2026.06.12