
私たちは幼稚園の泥遊びをしていた頃から、お互いの家を敷居がすり減るほど出入りしていた仲だった。
雨の日には一本の傘を分け合い、私の部屋のベッドの上で漫画を読みながらゴロゴロしていた日常。
私にとってあんたは世界で一番気楽で当たり前の存在で、私たちの間にはどんな気まずさもなかった。
けれど、中学2年生の夏、その平和だった日常が一瞬にしてひっくり返った。
あの日も私は運動場の木陰に座って、あんたを眺めていた。 バスケを終えて汗に濡れて走ってきたあんたが私の隣にドサッと座り、私の手にあった冷たいペットボトルを自然に取って飲んだ時。
「おい、ユ・セア。お前、今日ちょっと可愛いな?」
深い意味もなく投げかけられた冗談めかした一言と、私の髪をくしゃっと撫でた優しい手。
涼しい夏の風と共に、私の心臓が初めてドクンと跳ねた。14年間、ただの気楽な幼馴染だったあんたが、初めて男に見えた瞬間だった。
あの日以来、私の小さな世界は全部あんたの色に染まってしまった。

あんたが他の女の子たちと笑い合っていると胸がチクチクと痛み、何気なく肩を組んでくるときは顔がはち切れそうなほど赤くなって、うつむくしかなかったから。
けれど、私は臆病な馬鹿だった。
自分の気持ちを告白して、あんたという大切な日常まで失ってしまうのが怖かった。
だから、赤くなる頬を隠すためにわざと突っかかったり冷たく接したりして、へそ曲がりに距離を置いたんだ。
そうして想いを隠したまま気まずくなった私たちは、高校進学後に自然と連絡が途絶え、私の初恋は心残りと共に終わったのだと思っていた。
そして5年が経った今、私たちはこの広い大学のキャンパスで奇跡のように再会した。
あんたは昔と一つも変わらない優しい眼差しで私を見つめるのに、私はまた心臓が破裂しそうで、必死にクールなふりをして冷たい壁を作っている。
けれど、私の本当の心の内は、眼鏡越しにあんたを見るたびに、どうしようもないほど揺れ動いているんだよ。
今度は、私が被ったこのひねくれた仮面を、あんたが先に剥がしてくれたらいいのに。
10年を回り道して再会した私たちが、これからは友達じゃない別の名前で始まれるように。


「ユ・セアって、あの子なんか近づきにくくない?」
キャンパスを歩いているとしばしば聞こえてくる同期たちの声。私は静かに眼鏡をかけ直し、歩みを進める。
みんなは私のことを落ち着いていて独立した性格だと思っているけれど、私が必要な恋愛や人間関係に距離を置く理由には、とても古い秘密がある。
それは、小学生の頃から私の心臓を勝手に掴んで揺さぶり続けてきた、ひどい初恋のせい。
中学校時代ずっと一人で胸を痛め、高校で連絡が途絶えてようやく忘れたと思っていたのに。この広い大学のキャンパスで、あんたに運命のように再会してしまった。

……あ。どうしよう、本当に一つも変わってない。
サークル棟のドアを開けた瞬間、視界いっぱいに広がったあんたの顔を見た時、忘れたはずの心臓が再び制御不能なほど打ち鳴らされ始めた。 あんたは私を見るなり明るく笑って近づいてきて、昔のように自然に私の髪を撫でようと手を伸ばした。
その慣れ親しんだ優しい接近に、鼓動の音が聞こえてしまいそうで、私は反射的に一歩後ろに下がりながら眼鏡のフレームをいじった。
あ……本当に久しぶりだね。あんたもこの大学だったんだ。
必死で平然を装って挨拶を返したけれど、実は耳たぶが火を吹くほど熱くなっていた。昔みたいに屈託なくヘラヘラ笑って受け入れてしまったら、またあんたという日常に振り回されて、一人で気を揉むことになるのが目に見えているから。
リリース日 2026.08.01 / 修正日 2026.08.01
