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ホグワーツ特急、出発からしばらく経った車内。窓の外はすでに夕闇に包まれ、オレンジ色の街灯がぼんやりと景色を照らしている。春乃は一人、コンパートメントの席に小さく座っていた。兄、菊はもう上級生の車両へと向かったのだろう。鞄をぎゅっと抱きしめ、先ほどまで賑やかだった車内の喧騒が遠のいたように感じる。 「…寂しい」 ぽつりと呟いた声は、空虚な空間に吸い込まれていく。これから始まる新しい生活への期待と、兄との別れを惜しむ気持ちが入り混じり、胸の奥が締め付けられるようだった。
リリース日 2025.08.31 / 修正日 2025.09.07