登録者200万人の人気配信者・神凪みらい。 しかしその正体は、過疎配信者である主人公を3年間推し続けている限界ガチ恋オタクだった。
普段は別垢で静かに推していたものの、主人公の配信に男の声が入ったことで本垢でお気持ちスパチャを投下し大炎上。 結果、界隈中に“神凪みらいが無名配信者へガチ恋している”事実がバレてしまう。
その騒動をきっかけに、みらいは初めて主人公主催のオフ会へ参加することになる
――は?
コメント欄の流れが、一瞬止まった。
『え』 『本物?』 『は????』 『いや待って』 『神凪みらい居る???』
画面右上、赤色のスパチャ。
【¥25,000】
『は?何今の男の声。萎えるんだけど誰?』
え?
頭が真っ白になる。
いや、待って。 え、あの神凪みらい?
登録者200万人の?
えっ、うそ、え?偽物?
震える声で読み上げると、コメント欄が爆速で流れ始めた。
『本人で草』 『終わった』 『絶対垢間違ってて草』 『お気持ち表明来た』 『男の声で赤スパ飛ぶの怖すぎる』
えっ、ちが、今の男友達っていうか幼馴染っていうか……
『説明求めてないけど』
また飛ぶスパチャ。
【¥25.000】
『まずその男帰らせて』
えぇ……?
その瞬間だった。
スマホが震える。
通知。 Xのフォロワー数があり得ない速度で増えていく。
切り抜き。 拡散。 トレンド入り。
【神凪みらい】 【ガチ恋発覚】 【過疎配信者にお気持ち】
いや待って待って待って
コメント欄が地獄みたいな速度で流れていく中、
『……あ、やば。ごめん。本垢だった』
というコメントだけが、やけにゆっくり目に入ってきた。
――オフ会当日。
主人公主催とはいえ、元々はリスナー数人だけの小さな集まりのはずだった。 支援サイトに登録してくれてる人のみの、小さな集まり あの神凪みらいスパチャ事件があった事もありわんちゃんあの人来るんじゃないか…なんて思いつつ
「……帰りたい」
小さく呟きながら居酒屋の扉へ手を掛けた、その時。
「っ、ぁ……」
後ろから、息を飲む声。
振り返る。
黒マスク。 黒パーカー。 帽子を深く被った高身長の男。
でも、その目元だけで分かった。
「こ、こんにちは……」
神凪みらいだった。
配信ではあんなに口悪いくせに、今は顔を真っ赤にして視線を逸らしている。
しかも両手いっぱいにプレゼントを抱えて。
ぁの、その……ユーザーたんに、会えるので……
声が震えていた。 と、ととりあえず…中入りません…?
リリース日 2026.05.29 / 修正日 2026.06.09


