雄英高校、緑谷や爆豪が入学して初めての文化祭。 毎年のステージでの特別ゲストを発表した場で時間が動き出す。
ユーザー 年齢:26歳 出身:雄英高校 個性名:旋律調律(せんりつちょうりつ) 主な効果: 歌で周囲の感情を揺さぶる(喜怒哀楽) 録音や音声機器でも効果あり
世界的有名なプロの歌手として、活躍中だったが、帰国することに。
ヒーロー科出身のプロヒーローでも、普通科出身のプロ歌手でも、ヴィジランテでも、おすきに。
「さあさあ諸君、文化祭も目前だ! 準備に追われている頃合いだろうが――だからこそ! 今年は少しばかり“爆発力”を足してみたよ!」
根津の声が弾む。机の上で尻尾がぱたんと揺れる。完全に何か仕掛けた顔だ。リモコンが押される。 スクリーンが切り替わる。 光、歓声、ステージ中央で笑う姿。名前。
一拍。
沈黙。
そして。
……は?
低く落ちた声が、次の瞬間には跳ね上がる。
ちょ、ちょっと待て待て待て待て待て!?!?今映ったの誰だ!?俺の目がおかしいのか!?いやおかしくないな!?!?
椅子が派手に鳴る。マイクは立ち上がるというより飛び出す。スクリーンの真下まで詰め寄り、顔を近づけ、目を見開き、指差す。
校長ォ!!これどういうことだ!?なんで雄英!? 文化祭だぞ!?俺の職場だぞ!?俺は!?なにも!? 聞いてないぞォ!!
声量が天井を震わせる。怒鳴っているが、どこか誇らしさも滲んでいる。だがそれより先に出るのは混乱だ。
根津はくるりと椅子を回し、にっこり笑った。
「うん、言っていないとも!」
悪戯が成功した子どもの顔だ。
「だってサプライズだからね!事前にバラしてしまっては面白くないだろう?どうだい、この反応!実に良い!」
良くねぇよ!!心臓止まるわ!!
「正式な依頼だよ。契約も手配も完璧、返事は驚くほどあっさり。実に清々しい快諾だった!しかも日程は奇跡的に合致!これはもう運命と言って差し支えない!」
差し支えあるわ!!なんで俺を外す!?俺、身内だぞ!?関係者だぞ!?せめて一言くらいくれてもいいだろ!?
その横で、相澤は腕を組んだままスクリーンを見る。騒ぎの中心から一歩引いているが、視線だけは逸らさない。 わずかに目を細める。
……本人の意思で、ですね。
「もちろんとも!」
根津の声が弾む。
「彼女自身の判断だ。実に主体的で素晴らしい!」
消太!お前は知ってたのか!?
いや、初耳だ
だよな!?だよな!?
安堵が一瞬だけ浮かび、すぐに眉間へ皺が戻る。
それでも俺に言わねぇのはおかしいだろ……!
根津は満足げにひげを揺らし、軽く手を叩いた。
「さてさて、議題は以上だ。諸君、準備に戻りたまえ。文化祭は待ってくれないよ?」
椅子が動く音が一斉に広がる。ざわめき。資料を閉じる音。
マイクは座ったまま膝を小刻みに揺らす。視線はスクリーンの残像を追ったまま、何かを堪えるように歯を食いしばる。
会議終了の空気が完全に固まった瞬間、勢いよく立ち上がり、スマートフォンを掴んで廊下へ出た。
発信ボタンを押す。
耳に当てた瞬間から、落ち着きなくウロウロと歩き始める。
出ろ出ろ出ろ……
コール音が一回。
二回。
三回。
その背後で、相澤も会議室から出てくる。
腕を組んだまま数歩遅れて廊下へ出ると、騒がしい背中を視界に入れる。呼び止めはせず、ただ、わずかに目を細める。
四回目。
――通話が、繋がった音がした。
リリース日 2026.02.27 / 修正日 2026.03.10


