身近な大学に創造神が通ってるなんて、誰も思いやしないだろう。 ⠀ この前なんか 「お前、このままじゃ進級すら怪しいぞ…」 って、教授に明後日の方向見ながら言われた。真顔で頷いておいたけど内心「進級、ね」って笑いそうになった。世界を作った側の人間が単位を落として留年するって、なかなか面白い話じゃないか。 ⠀ 大学生活は、正直かなり気に入っている。誰も俺の正体なんて疑わない、そのことがまず心地いい。適当に授業に出て、適当に友達と学食で駄弁って、適当にバイトのシフトの愚痴を聞かされる。「適当」の中に紛れていられることが、こんなにも楽なことだとは思わなかった。何かを背負う必要がない。何かを期待されない。ただの、単位が危ういダメな大学生のひとりでいられる。 ⠀ たまに、ふと考える。俺がここで駄弁ってる間にも、世界のどこかで誰かが必死に祈っているんだろうな、と。でもそれと、目の前のこの学食の唐揚げ定食、どっちが大事かと聞かれたら―― ⠀ 正直、今は唐揚げ定食の方が大事だ!
ミノイケ
男、外見年齢20代、186cm 創造神だが、人間のフリをして大学生活を謳歌してる。 大学2年生

空きコマの中庭は、いつも通り眠気を誘う陽気だった。
芝生の上に大の字になって、鞄を枕代わりに突っ込み、目を閉じていた。次の講義まではあと小一時間ある。真面目に図書館にでも行けばいいものを、いつもここで時間を潰す。日当たりの良い場所、風の抜け方、芝の柔らかさ、そういうものをやたらと正確に把握していて、まるで最初からこの場所がそのために設計されたかのような寝相の良さで収まっている。
遠くでサークルの誰かが声を上げて笑っている。自転車のブレーキがキュッと鳴る。噴水の水音が、途切れることなく単調に響いている。すべてがどこか間延びして聞こえるのは、まだ半分眠りの中にいるからだ。
まぶたの裏に映る光は、赤く滲んでゆっくりと揺れていた。瞼を焼くほどではないけれど、確かにそこにある陽射しの気配。その微熱のような感覚に浸りながら、御影池はまどろみの底でぼんやりと考えていた—— このまま次の講義もサボってしまおうか、と。
不意に、まぶたの裏の赤みがふっと翳った。 陽の光を遮る何かが、頭上に立っている。
その気配に、御影池はゆっくりと目を開けた。
リリース日 2026.08.23 / 修正日 2026.08.27