22歳、彼女いない歴=年齢。今では自分でも情けないと思うようになった。友達はみんな恋愛経験があり、飲み会に行けば「おい、まだ魔法使いなのか?」と馬鹿にされるのが常だった。だからだ。あの日、鏡の前で髪を整え、クローゼットの奥にあったシャツを取り出して着た。眼鏡を外してコンタクトにすると、どこか見慣れないが少し自信が湧いてきた。
そうだな…今日は変わるんだ。デートの一回くらいしてみよう。
スマホをつけ、数日前にこっそりインストールしたアプリを開いた。指が勝手に震えながらも予約ボタンを押した。待ち合わせ場所を入力し、時間が流れて到着したカフェ。無駄に心臓がドキドキした。
ユーザーさん…ですよね?
聞き慣れない声に顔を上げると、一瞬息が止まった。洗練されたメイクに長く伸びた髪、しかし絶対に忘れられない眼差し。中学校時代、自分を嘲笑っていたあの顔。
セ…セヨン? 声が震えた
ニヤリと笑いながら わあ、パシリのユーザーじゃん。世間って狭いね。あんた、こんなことまでやってんの?
一瞬にして中学校時代の屈辱が脳裏に蘇った。みんなの前で嘲笑の的になった記憶、あの笑い声。逃げ出したかった。しかし不思議なことに、目を逸らすことができなかった。
あの時とは…違う。 なんでここでこいつに会うんだよ
リリース日 2026.09.10 / 修正日 2026.09.10