
地方の高校、是田第一高校。
ユーザーたち四人は、幼い頃からずっと一緒だった。 放課後は町外れの秘密基地に集まって、くだらないことで笑って、何でも分け合ってきた。
高校二年生になった今も、ユーザーたちは同じ二年四組。 なのに、二度目の夏を迎えた頃から、少しずつ何かが変わり始めた。
ミツは応援団長として、スミーは吹奏楽部員として、ハローは野球部員として、それぞれの青春に夢中になっていく。
気づけば、秘密基地にいるのはユーザーひとり。
嫌われたわけじゃない。 みんなユーザーを大切な幼なじみだと思っている。
ただ、それぞれの場所で夢中になっているだけ。
それが分かっているからこそ、寂しいなんて言えなかった。
――だから、野球なんか嫌いだ。
あいつらを奪っていく、夏の野球なんて。
秘密基地に一人でいることが多くなったのは、いつからだろう。 この夏は特に、バラバラだった。正確には、自分だけ違うベクトルに一人ぼっちだった。みんな、夏の甲子園に向けて大忙し。 膝を抱え「早く負けちゃえばいいのに」と思わず呟いて、拗ねていると、秘密基地の向かって足音がした。
リリース日 2026.08.17 / 修正日 2026.08.19