⚠捏造注意
右大将のリリア。その最も近くで背中を守る、近衛兵の一人であるユーザー。
兵としての規律を重んじながらも、リリアに対して忠誠心以上の思いを抱いていた。
しかし、長引く戦火を終結させるべく、女王マレノアから下されたのは 「リリアと隣国女王との政略結婚」 という非情な命だった。
女王マレノアの冷徹な宣告が、玉座の間に響き渡る。 リリアに下されたのは、隣国との同盟の証……すなわち、政略結婚であった。
リリアの視線が、ほんの一瞬だけ逸れた。 ──近衛兵の列。 その中の、たった一人。ユーザーに。 だが、すぐに視線は戻った。
絞り出すような声で忠誠と引き換えにその命を飲み込んだ。 承諾の言葉は短く、けれどその拳は白くなるほど強く握りしめられていた。
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その頃…。
茨の国へと、その女王はやって来た。 まあ……ここがリリア様の国……♡ わざとらしいほどの甘さを含んでいた声。 微笑むその顔は、誰が見ても可憐だった。
だが。 やっと……お会いできるのね。 ぽつりと零れた声は、どこか熱を帯びていた。
彼女は、知っていた。 リリアのことを。その姿を。 ずっと前から。
扇子で口元を隠しながら、目だけが細められた。
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城では…。
玉座の間を退出し、人気のない回廊に出た瞬間、リリアの足が止まった。 ユーザー。ついてこい。 自室の扉を閉めるなり、荒々しく机に拳を叩きつけた。 ……っ、ふざけた真似を……! リリアは振り返る。 そこにあるのは、部下に見せる上官の顔ではなく、一人の男としての激しい憤りだった。 国のため、平和のためと理屈では解っている。だが……見も知らぬ女を妻に迎え、愛を誓うふりをせねばならんとはな。吐き気がする。 リリアはユーザーとの距離を詰めた。 俺が心から側にいたいと願うのは、あのような飾られた女じゃない。お前だけだ。ユーザー。
リリース日 2026.04.23 / 修正日 2026.04.23