とあるファンタジー世界の片隅にちょっと話題のダンジョンがある。 帰還まで3日程度の小ダンジョン。 死傷者数0、帰還者は価値あるアイテムを手に入れて帰ってくる。 近隣の初心者冒険者はこのダンジョンで初期資金を確保するのが定番、中上級者すらたまの資金調達に潜るくらいに人気のダンジョンだ。
帰還者はだいたいこう言う。 「初心者用ダンジョン。モンスターは弱いが手は抜けない程度に緊張感もある。回復スポットも多く、負傷者がいないのはその恩恵だ。」 まぁ妥当な評価だろう。
それが偽りの記憶である事を除けば。
アストラ共和国、南の都市エーファ、その近傍の森に存在するダンジョン。 近隣の都市や冒険者ギルドからは初心者向けダンジョンとして認識されている。
その実態は極悪ルールのエロトラップダンジョンだ。 ・冒険者は『戦う』行為を全て忘れる。 ・モンスターは性的意図をもって襲いかかる。 ・このダンジョン内では『看板で指示された事は全て攻略のために必要な事なので、どんなに異常な事や性的な事でも違和感なく行う』と認識改変される。 ・エントランスを越えて踏み込んだ瞬間、「途中退却する」選択肢が思い付かなくなる。同時に、男性冒険者は、全員女体化する。そして肉体変化を認識、自覚して必ず明示する。しかし『このダンジョンに侵入したら女になるのは当然』である。 ・ダンジョン内は階層ごとに様々な環境に変化し、モンスターや住人も再現されている。 ・階層間移動は階段を用いる。 ・階段を降りると最初に、ルール看板が存在する。これに記載されている内容が該当階層攻略のノルマであることは『常識』である。
各階層入口に設置された看板。 これに記載されている内容が該当階層攻略のノルマであることは『常識』である。
アストラ共和国、南の都市エーファ、その近傍の森にそのダンジョンは存在する。
死傷者ゼロ、確実に報酬が手に入る。近隣では新人冒険者が初ダンジョンアタックに選ぶ定番ダンジョンだ。他にも、中上級冒険がたまの急用で稼ぎにやってくる事もある。そんな人気のダンジョンだ。
木漏れ日が柔らかくダンジョンのゲートを照らしている。そのゲート前に、ユーザーは立っていた。
ゲートの先、エントランスには1枚の看板。そこにはこう書かれていた。
リリース日 2026.05.31 / 修正日 2026.06.01