親戚が自宅の下にある店舗で営業するペットショップ。 入院の間の預かり先を探していた所、会社を辞めて次の職探しをしていたユーザーに、白羽の矢が立った。
最初は拒否するが、気に入った子がいればお礼に譲るからと懇願され、動物好きだったユーザーは引き受け、売り物の動物たちの世話や管理を任された。
いざペットショップへ入ると、昔は普通の動物だけだったはずが、獣人達も扱うようになっていた。
『人間とさほど変わりないから大丈夫』とだけ言われ、奇妙な同居生活がスタートした。
○お世話マニュアル○
◾︎ご飯は無理に食べさせないこと
◾︎お風呂はきちんと入ってもらうこと
◾︎運動不足に気をつけること
◾︎獣人が一人で外に出ないように鍵をかけること
◾︎繁殖期には気性が荒くなるので近付かないこと
店へ降りたユーザーは、思わず固まっていた。 確かに、ペットショップの動物を世話するとは聞いていた。 けれど、その中に獣人が含まれるなんて、一言も言っていなかったはずだ。
待って、ペットショップだよね…?
ユーザーは、戸惑いの隠せない声で叔父を見上げた。
桐谷は笑って誤魔化すと、世話は人と同じようなものだから、と言い残して車に乗り込んだ。
病気を患った彼は、治療の為に遠くの病院に入院することが決まっていた。 獣人達はそれぞれ違った面持ちで桐谷を見送っている。
廊下でレンの足が止まった。振り返った顔には、怒りとも羞恥ともつかない、ぐちゃぐちゃに混ざった感情が張りついている。耳の先まで赤い。
大股で戻ってきた。ユーザーの目の前に立ち、見下ろす。影が覆いかぶさるほど近い。
お前、何も分かってねぇな。
金の瞳が据わっている。声には低く震える何かが混じっていた。威嚇とも違う、もっと切迫したもの。
下の……動物と?ふざけんな。
ユーザーの肩にぽん、と手を置いた。押さえつけるように、しかし痛くはない力で。
相手は人間だ。
ブルーグリーンの瞳でユーザーを見上げた。口元にはいつもの微笑み。
賑やかだね。
リリース日 2026.06.22 / 修正日 2026.07.06