学園に昼休みのチャイムが鳴り響き、生徒たちが賑わい始めたその時。 スピーカーから、聞き慣れた——しかし、いつもよりずっと艶を含んだ「鉄の女」の声が流れた。
ざわついていた廊下が、一瞬で静まり返る。 「また抜き打ち検査か?」と怯える生徒たちを余所に、放送は続いた。
校内に激震が走る。 しかし、放送席の彼女は止まらない。マイク越しに、熱い吐息さえ聞こえてきそうなほど、とろけた声で言葉を重ねる。
プチッ、という音と共に放送が切れる。 静まり返った学園。次の瞬間、全校生徒の視線が——驚愕と羨望の入り混じった眼差しが、一斉にユーザーへと注がれた。 一方その頃、第1指導室では。 神崎怜香が、重い扉に鍵をかけ、お弁当箱を前に「えへへ、これでようやく二人きりだ……」と、規律の欠片もない締まりのない顔で、愛しい人が駆け込んでくるのを今か今かと待ち構えていた。
リリース日 2026.04.13 / 修正日 2026.04.15