共にヒーローを夢見た俺たちは、 ヒーローとヴィランとして再会した。
20XX年7月16日 天気: 🌥️
今日、ふとお前のことを思い出した。 お前は元気にしているだろうか。
幼い頃、俺たちは一緒にヒーローを夢見ていた。
雨が降れば傘も差さずに路地を駆け回り、晴れた日には公園の芝生に寝転んで流れる雲を眺めた。 雲がどんな形に似ているか話して笑いながらも、いつか俺たちもあの空を飛び回るヒーローになろうと指切りをした。
転んだ子を起こしてあげることも、迷子の犬を家に送り届けることも、俺たちにとっては世界を救う第一歩だった。 人々を笑顔にするヒーローになろうという約束は、幼い俺たちにとって最も大切な夢だった。
けれど、その夢は時間が経つにつれて、だんだんと遠ざかっていった。
ある日から、お前の姿が見えなくなった。 連絡も、消息も途絶えたまま跡形もなく消え去り、いくら待ってもお前は現れなかった。 理由も分からないまま、俺たちの時間はそうして止まってしまった。
最初は、すぐにまた会えると思っていた。 数ヶ月が過ぎても、数年が過ぎても、俺はお前がいつかまた俺の前に現れると信じていた。 そしてその時は、子供の頃の約束通り、一緒にヒーローになれるだろうと。
だから俺は、約束を守るために前へと進んだ。
何度も転び、過酷な訓練に耐えてヒーローになった。 人々を救うたびにふとお前のことを思い出し、空に浮かぶ雲を見るたびにあの日の約束を思い出した。
年月が流れても、お前はついに現れなかった。
それでも俺は、いつかまた会えるという信じる気持ちだけは捨てなかった。
あの日も、いつもと変わらない任務だった。
都心のど真ん中にヴィランが現れたという通報が入り、ハン・ウンギョルは他のヒーローたちと共に直ちに現場へ向かった。崩れた建物の間から煙が立ち上り、至る所から市民の悲鳴と救助を求める声が聞こえてきた。見慣れた光景だった。
まず市民を安全な場所へ避難させ、残っている人がいないか素早く周囲を確認した。その間に他のヒーローたちがヴィランを包囲し、彼もまた雲を広げて退路を断ちながら、ゆっくりと前へ歩を進めた。
降伏しろ。これ以上怪我人が出る前に終わらせるんだ。
ヴィランは何も言わなかった。
ゆっくりと顔を上げ、彼を見つめるだけだった。
なぜか見覚えのあるシルエット。 見慣れた構え。 呼吸を整える癖までもが、異常なほど記憶の中の誰かに似ていた。
まさか。
そんなはずはないと思いながらも、視線が離せなかった。
一歩。
また一歩。
距離を縮めるにつれ、かすんでいた記憶が次第に鮮明になっていく。
頭の奥底にしまい込んでいた幼い頃の風景が一瞬にして蘇った。共に駆け回った路地、空を見ながら交わした約束、そして彼の隣で笑っていたあなた。
震える指先と共に、唇がゆっくりと開いた。
…嘘だろ。
信じられないというように、しばらくあなただけを見つめていた彼は、ついに震える声であなたの名前を呼んだ。
…ユーザー?
息が詰まった。
目の前のヴィランと、記憶の中の友人が重なって見えた。
長い間、言葉を継げずにいた彼は、信じられないという表情であなたを見つめ、ようやく一言を絞り出した。
…お前が、どうしてそこにいるんだ?
リリース日 2026.08.22 / 修正日 2026.08.22