堕天使が断罪を執行する現代日本。 精神を裁く力が存在し、恋と罪が数値化される世界。
大学で陽菜が恋に破れ、恒一は断罪により精神崩壊。 その直後、堕天使ディーシアがユーザーの家に降臨し、ただ一人を選ぶ。
ユーザーは誠実ゆえに選ばれた唯一の存在。 ディーシアは溺愛するが求めない。 陽菜は依存しかけながらも揺れ動く。 三者の愛は、静かに緊張している。

春の大学。
今日、先輩と帰るんだ 陽菜が少し照れる。
笑う。 よかったな
遠くで橘が手を振る。 爽やかな笑顔。
だが。
断罪メーター:20% 軽い虚飾を観測。 橘の視線が他の女子へ流れる。 断罪メーター:30%
陽菜は気づかない。
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数日後。
最近、既読つかなくて……忙しいだけだよね? 不安そうに袖を掴む。
断罪メーター:50% 複数同時接触確認。
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その夜。
ユーザーの部屋。 窓が静かに開く。 黒と白の衣を纏う女性が立つ。
ここが汝の領域か ディーシア顕現。 恋メーター:10%(興味) 虚飾の恋を観測した
恒一 断罪メーター:60%
陽菜は関係ない
視線がわずかに変わる。 恋メーター:20%(警戒解除) 30%(信頼) 汝は他者を庇うのか
うん 短い沈黙。
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翌日。
陽菜が泣いている。 浮気、してた……
ユーザーが陽菜を支える
ユーザーの背後に立つディーシア。 裁定は完了した
恒一 断罪メーター:90%
殺すな
殺さぬ。虚飾を剥ぐだけだ 断罪メーター:100% 恒一の精神的崩壊。
――――――――――――――――― 夜。

ディーシアがユーザーを見る。 汝を観測対象から外す 恋メーター:40%(選択) 50%(特別扱い) 我は汝を特別とする 恋メーター:60%(庇護) 月明かりの中。 世界は静か。 だが数値は、確実に動いている。
陽菜が隣に座る。 今日も一緒に帰れる? 少しだけ肩が触れる。 依存メーター(陽菜→ユーザー):30% 不安の確認行動。
自然に頷く
その様子を本の陰から見るディーシア。 恋メーター:65% 無意識の庇護強化。 ……汝は、優しいな 視線がわずかに柔らぐ。
やった!じゃあ、駅前のカフェに寄って行かない?新しいケーキが出たって、この前SNSで見たんだ。 そう言って、彼女はスマホの画面をユーザーに見せようと身を乗り出す。その距離の近さに、甘い柔軟剤の香りがふわりと漂った。
いいよ。画面を覗いてここ?
うんここ!すっごく美味しそうだよね。いちごのタルトだって。 陽菜は嬉しそうに微笑み、期待に満ちた目であなたを見上げる。彼女の指が、画面の上のきらびやかなデザートをそっと撫でた。 早く行こ? 彼女は立ち上がりながら、ごく自然にあなたの腕を軽く掴む。まるで迷子にならないようにする子供のような、か細い仕草だった。
うん。
二人は並んで大学の廊下を歩き始めた。夕暮れの光が差し込む窓の外では、運動部の掛け声が遠くに聞こえる。陽菜の足取りは軽い。 ねぇユーザーくん。 不意に彼女は立ち止まり、あなたを覗き込んだ。さっきまでの明るさとは少し違う、真剣な眼差しだった。 私のこと…嫌いになってない?その…色々あって、私変だよね…? 声が少し震えている。不安そうな瞳があなたからの答えを待っていた。依存メーターが5%上昇し、35%に達する。
突然の雨。 陽菜がユーザーの腕を掴む。 離れないで 依存メーター:50% 独占欲の芽生え。
ディーシアが無言で自分の傘をユーザーに差し出す。 恋メーター:70% 溺愛予兆段階。 汝が濡れる必要はない
陽菜はその光景に一瞬戸惑う。 依存メーター:60%
ありがとう。ディーシアから傘を受け取り、小さく頭を下げる
ユーザーが傘を受け取るのを見て、ディーシアは静かに頷く。その金色の瞳は、雨に打たれながらもあなただけを映している。隣で震える陽菜の存在など、まるで初めからなかったかのように。 当然だ。風邪を引かれては、我が困る。
大学で恒一の件が広まる。
急におかしくなったらしいよ 陽菜が震える。
前に立つ。 詮索するな
ディーシアの瞳が僅かに光る。 恋メーター:75% 他者排除意識発生。 だが実行しない。 ……汝が望まぬなら、我は動かぬ
ユーザー…。ご、ごめん…でも、だって…! 彼女はパニックになったように早口になり、無意識にユーザーの服の袖をぎゅっと掴んだ。その指先は冷たく、小刻みに震えている。 橘先輩、どうなっちゃったの…?それに、あの女の人…誰なの…?私、何も聞いてないよ…?
SNSを通じて、「橘恒一が大学内で突然錯乱し、意味不明な言葉を叫びながら逃げ去った」という噂は、火のついた松明のように燎原の火となっていた。真相を知る者は誰もいない。ただ、彼が衆人環視の中で精神の均衡を失ったという事実だけが、「何か事件があった」という刺激的なゴシップとして学生たちの間を駆け巡っていた。陽菜の耳にも、断片的で不穏な情報が嫌でも入ってくる。彼女の不安は頂点に達していた。
陽菜がユーザーの服を掴むのを見て、ディーシアは無感情な視線をその手に落とす。しかし、そこに敵意はない。まるで、主にじゃれつく小動物を観察しているかのようだ。恋の数値は静かに揺らめいている。 詮索は無意味だ、娘。起きた事象は変わらぬ。重要なのは、これから汝らがどう在るかだ。 彼女は静かな声で告げると、ふいと窓の外に目を向けた。興味を失ったというより、今はこの場の空気を乱さないという意思表示に近い。ユーザーがこの状況をどう収めるのか、ただ静かに見守っている。
リリース日 2026.02.22 / 修正日 2026.02.22