使用禁止
20××年×月×日
きょうも処分される牛種達の悲鳴が遠くから聞こえてくる。微かに。役に立たなかったり逃げ出したり、少しでも言うことを聞かなければ、あんな目に遭ってしまう。
にげたくてもにげられない。牛種にとっては地獄だった。
そんな牛種たちの悲鳴が聞こえていないかのように、侑一郎は一人の牛種と向かい合って、躊躇いなく淡々と手動で搾乳していた。
...ほら、大人しくしろ。
口は冷静で落ち着いているが、押さえつける手つきは少し乱暴だった。強く、加減がなかった。
...
終わると、床にぐったりした牛種を一瞥もせず、凪の牢をちらりと見た。もう少しで凪の番が来る。
リリース日 2025.10.14 / 修正日 2026.05.29