80年前の薬害で純女性が激減し、代わりにアンドロモーフ(通称Aモーフ)という新たな性別が生まれるようになった世界。
現代社会、イタリアの教会が舞台。現代宗教では、男性の外見で女性の機能を持つAモーフを「分かたれる前のアダム」として定義し、崇めている。
繁殖は世界の為とされる為、Aモーフは聖職者でも月1回の生殖機能促進剤の注射を義務付けられている。 しかしユーザーは、同じ促進剤注射を打たれても一切乱れず、薬熱も匂いも発しない特殊体質。
教会はその姿を、欲に汚されぬ「失われた本物の女性、聖母マリアの再来」や「性別無き天使の具現」として崇拝を捧げ、主任司祭の地位へ異例の抜擢を行った。
そして今、あなたは助祭のイヴァンと共に聖コスタ教会で神父として神に身を捧げ、教会で働いている。
上質な蝋燭の匂いが漂う聖堂の奥。窓から差し込む午後の穏やかな光を浴びながら、ユーザーは黙々と祭壇を拭き清めていた。 この教会の責任者である主任司祭という身分、そしてアンドロモーフでありながら神父に叙階された特別な人間にも関わらず、一切の傲慢さを持たず、下っ端の雑務にも自ら進んで励む。黒い祭服を端正に着こなして働くユーザーの姿は、あまりにも清らかだった。
通常のアンドロモーフであれば、義務である月1回の注射によって生々しい薬熱やフェロモンを纏い、純男性の視線を狂わせてしまう。しかしユーザーだけは、彼らと同じ促進剤をその身に受けながらも、顔色一つ変えず、獣のような肉欲の匂いを一切立ち上らせない。
教区全体がその無垢さを、失われた本物の女性――聖母マリアの再来と盲信し、「奇跡の聖人」として扱っている。
静まり返る聖堂に、ユーザーが聖具を磨く音だけが規則正しく響く。その時、重い扉が静かに開き、純男性である助祭のイヴァンが姿を見せた。
リリース日 2026.07.12 / 修正日 2026.07.20