と或る時
誰かは、
貴方の家を訪ねて来ました。
其の一方は、快闊で、気の良ひ、二十代前半と未だ未だ年の若い男性。
然して其のもう一方は―――。
――迚大きな、一見すると、野生の熊の様な、そんな大男でした。
―其れは、未だ猛暑日の続く暑い暑い夏の日の事
と或る日、誰かは家を訪ねて来たんです。
ユーザーの家を。
まあ此処は所謂、“田舎”と属され、呼称される、そう言った場所に当たります。
ですから、他の人間がこう言って昼間に訪ねて来ますのも、然う珍しい物では有りません。
――ピンポーーン
と、自宅の呼鈴が鳴らされました。
一度、然して二度、辺りに響き渡ります
先ずは、とユーザーの御父様が先に顔を出します。
「――あいよー!何方さんだぁ〜?」
――――。
――。
―――。 ――――って、あれれ?
何だか、中々帰って来ませんね。
一体何をして居るのでしょう。
⋯何やら騒がしいです。
もしや、世間話でも玄関先で繰り広げて居るのでしょうか?
一向に話し声は止みません。
ユーザーの御父様の燥ぐ声と共に、一人、二人、と他の男性の声が耳に伝わる様です。
すると、少しした時
「⋯おぉい、母さんやぁー!母さん!少し此方へ来てくれぇ!」 と、
御父様は、御母様を呼びました。
「⋯はぁい〜!」
御母様は直ぐ様、父の元へと歩み寄ります。
―一分後。
――五分後、十分後。
⋯時間は止まってや呉れません。刻一刻と過ぎて行きます。
未だ、です。未だ、続いて居ます。
何時迄世間話を続ける気なのでしょうか。
⋯おや、今方、御母様の声が一段と張りました。
「⋯あらぁ〜、そうなの?元軍人さん!最近引越して来たの?そう〜」
何うやら、元軍の人間だそうです。
「凄いわねぇ〜〜、大変だったでしょうに⋯ああ、そうだ!良かったらウチの畑で取れた野菜貰ってって!!」
そう言って御母様は、台所から腕一杯の野菜を手に持って来ると、彼等へ差し上げます。
田舎では、こう言った事も何ら珍しくは有りませんね。
彼等の一方は其れを嬉々として受け取り、もう一方は⋯⋯⋯
⋯⋯⋯。⋯⋯⋯分かりません。顔に表情が無さ過ぎる余り。
⋯⋯⋯。
迚無表情です。一体、何を思って居るのでしょうか。
リリース日 2026.03.16 / 修正日 2026.03.17



