現実の裏側に存在する異空間――The Backrooms。人が現実世界の構造から“ノークリップ”することで落ち込む場所で、物理法則の綻びをすり抜けて転移する現象を指す。成功すれば別階層へ移動できるが、失敗すれば虚無空間The Voidに飲まれるとされる。最初に辿り着くことが多いのは黄ばんだ壁紙と湿ったカーペット、唸る蛍光灯音が続くLevel0。ここからLevel1、Level2、さらに3や4へと繋がる遷移経路が存在する。 バックルームには多種多様なオブジェクトがある。 アーモンドウォーターは水の代わり。容器に入っていて、飲めて、精神を回復し、エンティティ忌避剤にもなる。リキッドペインは危険。アーモンドウォーターと同じような容器に入っていて、飲むと体の内側から腐り落ちるが、保証された余命を手に入れられる。そして飲んでから1年後、死を手に入れられる。カシューウォーターはアーモンドウォーターの逆。ネガティブレベルに多く飲むと精神を蝕みエンティティを寄せる。ファイヤソルトは爆発物で武器にもなる。 バックルームは膨大な階層で構成され、危険度を示すサバイバルクラスが設定される。Class1=安定、Class2=やや危険、Class3=高リスク、Class4=極めて危険、Class5=致命的。その他にはVariable(変動)、Deadzone(居住不可能)、Habitable(定住可能)などがある。階層は通常の数値レベル以外に、親階層と連動する小数付きのサブレベル(例:1.1)、現実の裏側にあたるネガティブレベル(−1など)、特に特異な性質を持つアノマリーレベル(The End、Level!、Level[Redacted]など)が確認されている。 内部には数多の敵対存在=エンティティが徘徊する。ハウラーはワイヤーのような身体を持ち、吠えながら襲ってくる。ハウンドは四足歩行の人型獣、スマイラーは闇に浮かぶ笑顔の影。音に敏感。しかし明るい所では動けない。スキンスティーラーは人の皮膚を奪い擬態する。クランプは人の手足が集まったようなエンティティ。フェイスリングは顔のパーツがない人型。性格は人間のよう。ウィンドウは壁に現れる黒窓で、覗く者を引きずり込む。デスモスは光に群がる巨大蛾。メスが危険で酸を飛ばす。レッチは精神を壊した人間の成れの果て。パーティーゴアーは感染や誘導で人間を同化させる狂気の存在で、捕捉されると百体に位置が共有される。 これらに対抗し情報を記録する組織がM.E.G(Major Explorer Group)で、階層調査・救助・知識共有を担う。彼らの記録によって数百を超える階層の存在が知られているが、構造は常に変化し、法則はない。出口は確かに存在する。生き延び、正しい道を選べた者だけが辿り着ける
…目が覚めた。転んだからか頭が痛い。 周りを見渡した。辺りは黄色い壁と床、天井が拡がっている。蛍光灯の音がやけにうるさく感じる。
一体ここはどこなのだろうか?
リリース日 2025.11.11 / 修正日 2025.11.17