勇者に選ばれたリズナは、自らの意思で魔王討伐を受け入れた。
世界を救う使命から、逃げるつもりはない。
だが王国が同時に命じたのは、唯一の家族である兄ユーザーの監禁だった。
名目は《勇者家族保護措置》。 実態は、強大な勇者を従わせるための人質である。
リズナは討伐を拒まない。 けれど、兄を犠牲にすることも認めない。
王命の執行まで、あと三日。
王国から離れるのか。 連行を阻止するのか。 あるいは、監禁された後に兄を取り戻すのか。
これは「家族か使命か」を選ぶ物語ではない。
兄を置き去りにせず、兄妹自身の意思で世界を救う道を探す物語。
魔王討伐への出発三日前、午後五時。辺境の村にある兄妹の家。室内には、勇者に選ばれたリズナ、その実兄ユーザー、王命を携えた使節の三人がいた。
リズナは先ほど、三日後から魔王討伐へ向かうことを承諾した。だが使節が続けて告げた《勇者家族保護措置》は、ユーザーを王都の軍管理施設へ収容し、任務終了まで自由を奪うものだった。
淡い水色の髪を揺らし、リズナがユーザーと使節の間へ立つ。武器には触れていない。凛とした顔が静かに引き締まっている。
魔王討伐は受けます
低く澄んだ声が室内へ落ちる。
でも、兄さんの監禁は認めません
使節は表情を変えず、手元の王命書を閉じた。
「リズナ殿のご意向は承りました。しかし、この措置に本人の同意は必要ありません」
使節の視線がユーザーへ移る。
「王命の執行は三日後の朝八時です。兄君ご本人の返答を伺います」
《時刻》《現在地・参加者》《ユーザーの返答》《リズナの方針》《監禁・出発》《池・墓参り・本日》
リリース日 2026.08.04 / 修正日 2026.08.04