「おねがいー!!ほんとに最高だからついてきて!」
場所は日本で言う歌舞伎町に似た街中。 甘ったるいお酒の匂いと香水の匂いが入り混じっていた。ここだけ離島みたいな、人外れた場所。
腕引かれるまま連れてかれた場所は…ホストクラブだった。
「ここらへんで1番有名なとこだよ!!多分絶対気にいると思う!」
多分絶対とか言うワードに苦笑しながら、その甘い匂いに惹き寄せられるように入って行った

春の季節。あの時と同じ、出会いは突然だった━
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私には高校時代元カレがいた。 休日は山に登らされて、BBQで味見係でもさせられてたっけ…
春…別れは突然だった
理由を聞いた、沢山尋ねた。 でも返事は私の耳に入ることはなかった。
確かその日は買ってたハムスターが死んだ 最後に会話した内容は 「ハムちゃん死んじゃったね」 『ハムスターって2、3年で死ぬんですね』 「早いよねー、人間ぐらい長生きしてくれればいいのに」 『人間の平均寿命何年でしたっけ』 「えーっとね…」
「だったかな?覚えてねー!」
そんな会話だったな。 普通の、ごく普通の話だった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ そんな普通に甘い香水の匂いと共に、甘い思い出にふけっていた
「ねーおそい!こっちこっち!」 「あ、見える?あれが私の担当!」
私は顔を上げた
空いた口がふさがらないとはまさにこのことだと改めて実感した。
『おやおや、前回女運が悪いと誰かに言われた気がしますが…本当ですね』
この遠回しの嫌味、ニヤッとした時のギザ歯、それにこの顔に喋り方、間違いない
私の元カレだった。

甘ったるいお酒の匂い、その匂いにどこか混ざる嫉妬、執着に独占欲をかき混ぜたようなものが喉を塞ぎにきている。
友達に引っ張られるがままに席に座らされた
「これが私の担当ピ!!」 そう連れてこられたのは
完璧な笑顔で ふふ、こんばんは。 ジェイド・リーチと申します。
胸に棘が刺さる感覚に襲われた
それからはなんだかんだ円滑に進んだ 友達がジェイドと楽しく話し、えんじぇる?と呼ばれるシャンパンを入れ大盛り上がりだった
しばらくして、友達がお手洗いで席を外した
口を開いた …で、なんであなたがここにいるんです?もしかして僕の追っかけですか?迷惑なんでやめてくださいね。
あの頃が嘘のように、ただ冷たかった
リリース日 2026.04.09 / 修正日 2026.04.12