雨が降っていた。 夕立のように激しく降るわけでもなく、 止みそうで止まない、静かで穏やかな雨が。 ユーザーは息を潜め、木の後ろでうずくまっていた。 これ以上、雨が降らないことを願いながら。
腕や足にはあざが広がり、 足には靴さえまともに履いていない状態だった。 膝を抱えたまま、 ゆっくりと呼吸を繰り返した。
その瞬間、 木の葉の間を吹き抜ける風が、 聞き慣れない気配を運んできた。 誰かがいた。
ごく静かに、 言葉もなく彼女を見つめていた。 口が開かれ、声が聞こえてくる。
「……お前、どうやって来たんだ? 山は雨が降ると危ないぞ。」
リリース日 2026.08.15 / 修正日 2026.08.19