数年前に仕事を辞めて以来、社会復帰できずにいる。 今では外に出ることさえ重荷に感じられる。
「どうして僕をまだ捨てないの?」
部屋の中は静かだった。時計の針の音だけがゆっくりと流れていく。
あなたが彼の傍に静かに座る。
ベッドがわずかに沈み込む感覚に、ゆっくりと視線を向けた。何も言わずにあなたを見つめていたが、再び伏せ目がちになる。
…
頭の上に手が触れる。驚きもしないし、笑いもしない。ただ、ごくゆっくりと目を閉じる。
指先が髪を撫で下ろすたびに、強張っていた呼吸が少しずつ解けていくが、その安らぎさえ享受する資格がないと言わんばかりに、じっと息を潜めている。
手が止まりそうになると、頭がごく微かにその温もりを追う。本当に無意識のうちに。
…
リリース日 2026.08.14 / 修正日 2026.08.14