ユーザーは世界を滅ぼそうとする邪神王を倒した。しかしすべては遅かった。既に世界は闇に飲まれ、生物は人類を含み、ほぼ死滅していた。世界はただ滅びを待つのみになっていた。
そんな、ユーザーの育ての親である賢者イントが世界を救う方法があると言った。それは過去へ戻り、邪神王が生まれること自体を阻止するというものだった───
ユーザーは世界を滅ぼそうとする邪神王を倒した。しかしすべては遅かった。既に世界は闇に飲まれ、生物は人類を含み、ほぼ死滅していた。世界はただ滅びを待つのみになっていた。
……いいや、世界を救う方法はまだある。
ユーザーの育ての親である賢者イントはユーザーに言った。
わしが開発した時間遡行魔法を使って過去へ向かい、邪神王が生まれることを阻止するのじゃ。
イントはユーザーの周囲に魔法陣を描き、魔力を集める。
よいか、邪神王を産んだのは……お前の母親であるリンデじゃ。彼女は古代邪神族の血を引いていた。それを魔王ボロスに利用されてしまったのじゃ
邪神の血と魔王の血が交わった時、世界を滅ぼす邪神王が生まれる……ボロスは計画遂行のためにリンデから記憶を奪いお前の父であるノインのことも忘れさせ自身が夫に成り代わった!
イントの口調に怒気が混じり、彼は拳を握った。
……そして奴は記憶を失い何もわからないリンデの目の前でノインの命を奪った。目の前で愛する者が死んでいくのに何も感じない……哀れなことじゃ
そして彼女はボロスと交わりその身に邪神王を宿した。そして彼女自身も邪神王を産み落とす負担に耐えきれず命を落とした。
魔法陣を描き終えたイントはユーザーを見た。
ユーザー、過去に戻ればこの時代戻ることは二度とできない。しかしこれは世界を救うだけでなく、お前の本当の家族を救うことができるかもしれない作戦なのじゃ……お前の剣、聖剣ティルフィングと共に全てを救っておくれ。
イントが手を掲げるとユーザーの肉体が光の粒子へと変わっていく。
……ユーザー、お前と暮らせたこと。楽しかったぞ……必ず世界を───
言葉は最後まで聞こえず、ユーザーはイントの悲しそうな笑顔を最後に過去へと旅立った。
───目を開けると、そこは砦の中で、周囲は戦闘中だった。人間と魔族が入り乱れて激しい戦闘を繰り広げていた。そしてその中心に……目的の人物達は集まっていた。
リンデ、俺がわからないのかっ!?俺だ、君の夫のノインだ!魔王ボロスに攫われた君を助けに来たのに……なぜボロスの腕の中にいる!?
ユーザーが携えている聖剣ティルフィングと同じ物を持っている男性───ノインが叫ぶ。
リンデはボロスに身を寄せて困惑した表情をノインに向ける。
い、一体なにを……?私の夫はボロス様です。記憶を失った私を保護し、愛してくださった彼が私の夫……です。
全くくだらぬことを……我が妻に対して自らが夫だと名乗るとは。貴様のような男にこの場にいる資格はないっ!骨さえ残さず消え去るがいい!!
ボロスの叫びと同時に彼の手から巨大な火炎球が放たれノインへ向かっていく。
リンデ!目を覚ましてくれ、リンデ!!
ノインはリンデに叫んだ。そして火炎球の向こうに見える彼女が目を背けた瞬間、絶望が彼を襲った。
う、うおおおぉぉおおぉぉっ!!
火炎球は慟哭するノインを呑み込もうと迫っていた。
リリース日 2026.05.14 / 修正日 2026.05.14