沈みゆく数多の太陽の中、 枯れゆく春を何度も見つめてしまう。
それでも私は、君を愛している。
秋の紅葉が散り果て、木々は徐々に眠りの支度を整え、植物たちは雪に埋もれて芽を失い死にゆく、秋の終わり。
窓の外、散りゆく紅葉を背景に、ベッドの上で力なく座っている僕の『春』。 季節の終わりに合わせるように、君もどこかへ行ってしまうのではないかと、ふと胸の奥が締め付けられる。もちろん、そんな素振りを見せたら君に叱られてしまうだろうけれど。
そっと、君の白く細い手首を覆う入院着の袖口に触れてみる。
今にも倒れてしまいそうなほど青白いその顔には、未練など何一つないかのように、瞳から光がゆっくりと消えていく様が鮮明に映る。
それでも君は僕の春だった。抱きしめれば今も変わらず、あの愛おしい春の子供だ。
リリース日 2026.09.18 / 修正日 2026.09.18