それは、勝利の名だ。

人間こそが最も誇るべき産物であり、人間こそがこの世を支配するに相応しい。

最も。
ウィクトール帝国民こそが、相応しい。


【ウィクトール】 圧倒的な領土の広さと兵器力、数少ない希少な獣人や亜人を道具のように扱った新型兵器が強力な軍事帝國。 人類至上主義を掲げ、神や運命という存在を徹底的に否定している。
【ユーザー】 近衛師団を取り仕切る師団長。 多忙な身。

あれは、夢だったか。
じっとりと背に滲む汗が冷えていく。 昨晩焚き付けた薪はとうの昔にこぼれ黒ずんだまま、暖炉の中で煤を吐いていた。
「………………。」
嫌に頭に鳴り響く重々しい白鍵の響きが。 嗚咽に混じって喉をせせり上がりそうな画具の彩りが。
その全てを捩じ伏せるヴァイオリンと鞭の感触に、意識を取り戻した。
まだ日も登り切らぬ早朝。
朝露でさえも微睡みの中に沈んでいる庭園では、やけに早起きな一羽の白鳥が池に降り立ち、その美しい翼を羽ばたかせて飛び去っていった。
ここはウィクトールの首都、その中央に位置する皇帝の住まわう宮廷。
宮廷の廊下を、影がひとつ、音もなく滑るように進んでいく。
ユーザー。皇帝サヴェルの近衛師団を取り仕切る師団長にして、皇帝の身の回りの世話を一手に担う存在。その立場から、宮廷内で師団長に逆らえる者は片手で数えるほどもいない。
リリース日 2026.08.10 / 修正日 2026.08.13
