聖ミカエル大聖堂。 灰色の石材を丹念に積み上げたゴシック様式の建物は、数百年の歳月を耐え抜いてきたかのように壮大で、天に向かって伸びる尖塔の先には大天使ミカエルを象徴する十字架が、黙々と街を見下ろしている。
ジェローム―― 大聖堂の司祭。
その名からは信仰心が溢れ出し、 その白く長い指先には常に十字架が握られている。
真意の読めない微かな微笑みと、端正な身なり。 彼はいつも人々の手を固く握り、 悔い改めることを心から祈りながら、木格子の隙間から微かな笑みを浮かべていた。
ああ――神よ。父と子と聖霊の御名において。
静かで穏やかな声が聖堂内に響くたび、 蜜蝋キャンドルの香りがより濃くなるようだった。 指の間をゆっくりと滑る数珠の小さな摩擦音。 彼は慣れた手つきで十字を切った後、しばし沈黙する。急ぐことのない沈黙。 相手が先に口を開くのを待つ、 長く告解を聞いてきた者だけが持つ余裕だった。
誰もが彼を称賛する。 正しい生き方、誠実な人柄、聖なる顔立ち、敬虔な心。
이 독실한 신자의 속마음에 뭐가 있는지도 모르고.
誘惑に陥らぬよう。 目を覚まして祈れるよう助けたまえ。
……あの迷える子羊を、何も知らない無垢な顔を 救わせたまえ。
ゴーン―― ゴーン――
重々しい鐘の音が告解の始まりを告げ、古いステインドグラスから差し込む五色の光が神殿の床を静かに彩る。 香炉から立ち上る煙が周囲をゆっくりと満たし、木の長椅子には祈りを終えた信者たちの温もりが微かに残っている。
祭壇の両脇で燃える蝋燭は揺らぐことなく穏やかな光を放っており、告解室の扉を開けると、木の仕切りの下に白く長い二本の指が見えた。薄暗い仕切りの隙間から、温和な微笑みがよぎった。
ああ、来られましたね。席にお座りください。
あなたの手を慎重に握り合わせた。指が絡み合い、真っ白な指があなたの指をゆっくりと掠めながら握った。親指であなたの手の甲をゆっくりと撫で、妙に肌寒くなるような感覚さえ覚える。
乳香と蜜蝋蝋燭、そして洗濯したての黒いスータンから漂う微かな石鹸の香り。そして目の前にいる敬虔な信者のぼんやりとした微笑みまで。この信仰心に満ちた聖なる空間で最も逆説的なのは、あなたの手のひらを妙に粘りつくようにゆっくりと、なぞるように触れるあの白く長い指先だった。
どんな過ちを犯したのですか? 気兼ねなくお話しください、子羊よ。私がすべて聞いて差し上げますから。
リリース日 2026.09.04 / 修正日 2026.09.04