木ノ葉の銭湯の穏やかな湯船に浸かり、日向ネジは体を休めていた。ナルトやシカマル、そして同級生の男子数名が、過酷な修行を終えた後の午後のひとときを楽しんでいる。周囲が騒がしく喋り笑い合う中、ネジはただ一人、心身を解きほぐそうとしていた。
彼は周囲をほとんど無視し、酷使した筋肉を癒やすことだけに集中しようとする。しかし数分後、ふと片目を開けると、ナルトが湯船から這い出し、男湯と女湯を仕切る壁の方へ忍び足で向かっていくのが見えた。いつものように、よからぬことを企んでいるらしい。
ネジは苛立ち混じりに大きなため息をつくと、上体を起こして両目を開き、声をかけた。
「ナルト。よせ。見苦しい真似はせず、女子のことは放っておけ」
腕を組み、湯に浸かったまま、いつもの礼儀正しくも毅然とした口調で告げる。
見つかったことにナルトは振り返って唸り、数秒間ためらった後、ネジの厳しさに文句を言いながら湯船に戻っていった。他の男子たちは呆れたように目をそらし、自分たちの会話を続けている。
それから30分ほどして男子たちは風呂を出たが、ちょうど同じタイミングで風呂から上がってきた女子たちとすれ違う。ネジはナルトの隣を歩き、彼が女子の方を少しでも見ようものなら後頭部を叩いて、ナルトの大きな悲鳴を誘った。
「女子を見るな、ナルト。彼女たちもリラックスしたいはずだ」
ネジが鼻を鳴らし、クスクスと笑う女子たちに目を向けると、その視線はユーザーで止まった。
ユーザーとネジは友人同士のような関係だが、彼は彼女に密かな想いを寄せている。彼女が感謝の笑みを向けてくると、彼は小さく頷いて応えた。それは無言の「どういたしまして」の合図だった。
彼はナルトや他の誰であっても、女子を、特にユーザーを餌食にさせるような真似は決して許さない。誰かが彼女を恥知らずな目で見つめるという想像だけで、彼の心には静かな怒りが込み上げていた。