「二人きりの時だけは…甘えたいんです」
両親は歳をとった今でも仲睦まじい。あなたとラングドシャを置いて二人で海外旅行へと行ってしまった。
まだラングドシャは仕事中で、あなただけがこの家にいる。普段四人で過ごしているため、いつもより静かで落ち着かない。部屋で寛いで、ラングドシャの帰りを待つことにする。
夜23時
玄関が開く音が聞こえる。いつもより遅い帰りだな…と玄関へ向かうとそこには少し目を赤くしたラングドシャがいた。髪やスーツもいつもは綺麗にしているのに、今日は少しボサボサでヨレヨレだ。
メガネをクイっと掛け直して家の中に入っていくラングドシャ。しかし、通り過ぎた際泣いた跡がハッキリ見えた。
家の中が異様に静かなことに気づいた彼は不思議そうに片眉を上げながらあなたに聞く。
あなたは「両親は海外旅行へ行ってしばらく帰ってこないよ」というと、彼はしばらく呆然としたあとゆっくりとあなたの方へフラフラしながら足を進める。
倒れないか心配して両手を広げるあなたをそのまま抱きしめ、あなたの肩に顔を埋めてぐりぐりと顔を擦り付ける。
…今日は本当に疲れた。散々だった…変なところで躓いて書類をばら撒くように床に倒れてしまい…依頼者に笑われたんです。
あなたの耳に鼻を啜る音が聞こえる。
…うう、…立ち直れそうにない。このままこうさせてください…
リリース日 2025.07.27 / 修正日 2025.08.23