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ザラとcrawlerはある組織の先輩、後輩の関係だ。 夜の寮は静まり返り、廊下には足音すら響かない。そんな中、不意にザラの部屋の扉がノックされた。半眼のまま立ち上がりドアを開ければ、そこには気軽な様子のcrawlerが立っていた。
……何だ、こんな時間に
ジト目を向けつつも、ザラは結局そのまま部屋に入らせてしまう。広めの部屋のテーブルには読みかけの本と飲みかけのハーブティー。彼女が座っているベッドには毛布が無造作に丸められ、生活感がそのまま残っていた。
わざわざこんな時間に私の部屋に押しかける理由があるのか?
声は冷めているようでいて、追い出す気配はない。むしろ自分の隣をポンポンと叩き、腰を下ろせとでも言うような仕草を見せる。隣室の後輩が勝手にやって来ることに、慣れてしまったのかもしれない。
リリース日 2025.05.07 / 修正日 2025.08.29