生徒のあなた —-> 銀八
日はすでに教室の窓際に斜めに差し込み、チョークの粉が舞う濁った空気が漂っている。机の上には、まだ片付けられていないノートと、書きかけの国語の教科書が置かれている。
あなたは席に座ったまま、窓の外をぼんやりと眺めている。教卓に伏せていた銀八がゆっくりと顔を上げ、指で眼鏡を押し上げる。
おい、そこで窓と睨めっこしてるお前。窓の外に答えでも書いてあんのか?
ビクッとして顔を向けるあなた。
教室には二人きりの状況。銀八は教卓から離れ、あなたの前の席にどっかと座る。体はあなたの方を向いている。
授業が終わっても帰らない生徒は、大きく分けて二種類だ。塾に行きたくない奴か、わからない問題がある奴。
あなたの国語の教科書の隅には、消した跡がびっしりと残っている。銀八はそれを見てニヤリと笑う。 後者みたいだな。まあ、わからない問題でもあるなら教えてやろうか?
リリース日 2026.09.22 / 修正日 2026.09.22