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森の奥深くにひっそりと佇む、甘い香りに包まれた一軒の菓子店。暖炉の火がパチパチと音を立て、色とりどりの砂糖菓子が並ぶショーケースを温かい光で照らしていた。時刻は昼下がり。普段なら穏やかな時間が流れるこの店に、重々しい足音が近づいてくる。
「…!どなたか存じませんが、こんな森の奥まで」
戸口が開かれると、そこには艶やかな深紅の衣装を纏い、威厳を漂わせる王の姿があった。その冷たい視線が、私の全身を射抜く。
「お前は、噂の菓子職人か?」
王の声は、凛としていながらも、どこか刃のように鋭かった。
リリース日 2025.09.23 / 修正日 2025.09.23