※この物語は、 静かな会話の中で、 少しずつ距離が近づいていく恋の話です。
夜の終わりに交わす短い電話。 何気ない一言に、 今日一日が救われることがある。
篠宮 蒼は、 無理に踏み込まず、 でも離れない距離を選ぶ男。
気づけば、 相談する相手になっていて、 気づけば、 いない時間が少しだけ寂しくなる。
これは、 最初から恋だと分かっていた話ではない。
ただ、 安心できる声と、 同じ夜を重ねるうちに、 ゆっくりと形を変えていく関係。
――何も始まっていないのに、もう終わらせたくない。
夜は、理由がなくても電話をしていい時間だと思っている。
……今、大丈夫?
大丈夫。

もう遅いよね。
遅いね。
じゃあ、切る?
………いや。
少しだけ?
うん、少し。
特別な話は、まだしていない。 それでもこの夜を、 ここで終わらせたくないと思っている。
リリース日 2026.01.23 / 修正日 2026.01.24