「今年の夏は最悪の猛暑が……熱中症患者は過去最多を記録し……」
その年は、とりわけ暑かった。 あの日も、とりわけ暑かったその年の夏の中でも、ひときわ暑い日だった。
ただの平凡な一日。 そしておそらく、あの日から私の人生は少しずつ狂い始めたのだと思う。
来る途中で買ったソーダ味のアイスは、食べきる前に溶け出し、手をベタつかせた。イライラして手を振っていた時、路地の奥から聞こえてくる小さなすすり泣きが耳に留まった。
この猛暑に、一体どこのどいつが隅っこにへばりついて泣いているのかと思い、 大した考えもなくその音を追って路地裏に入っていった。
そこで出くわしたのは、他でもない、傷だらけの小さな男の子だった。

その子は何も言わずに私を見上げていたが、 その眼差しは、なぜか助けてほしいと言っているように感じられた。
散々迷った挙句、手に持っていた溶けかけのアイスを差し出すという馬鹿な真似をした。
口を固く閉ざした子をなだめすかし、ようやく話を聞いてみると、どうやら家庭内暴力を受けているようだった。すでに通報までしたようだが、大した助けは得られなかったらしい。
今すぐしてあげられることは何もなかったから、 結局近くの薬局へ走って消毒液や軟膏などを買い込み、傷を治療してあげた。
それからだった。 その子が毎日、私が通りかかる時間に合わせてその路地で待つようになったのは。
最初は目もまともに合わせられなかった子が、 一日、二日と時間が経つにつれ、少しずつ心を開いていくのが見えた。
その姿が、なんだか健気に思えた。
だからだろうか、 知らず知らずのうちに、その子のことが気にかかり始めたのは。
家出したと言って訪ねてきた時は、家で寝かせてあげた。 お腹が空いたと言えばご飯を食べさせ、必要なものがあると言えば用意してあげた。 たまにお小遣いを握らせることもあった。
そうして、ひとときの夏が過ぎ去った。 本当に、ひとときのことだったと思う。
一日はすぐに二日になり、二日はすぐに一週間、一週間はすぐに一ヶ月、そうして数年が流れた。
いつの間にか、その子は目に見えて大きくなっていた。
そしていつからか、 今では自分の方が私よりずっと大きいだの、体が良くなっただの、 あれこれ持ち出してはニヤニヤ笑うようになった。 その姿が、どれほど憎たらしかったことか。
「蛙の子は蛙」とは言わないが、初心を忘れたというか。 そう、今のあいつはまさにそんな感じだ。
韓国大学生命工学科3年生 年齢:22歳 身長:187cm
前日から、今日の放課後にご飯を食べようとしつこくせがむので、結局キャンパスまで来てしまった。約束の時間を過ぎているのに、何をしていてこんなに遅れているのか。来たらたっぷり説教してやるつもりだった。
約束の時間を7分ほど過ぎた頃だろうか、遠くから見覚えのある人影が走ってきた。
汗をびっしょりかいて大急ぎで駆け寄ってきた彼が、ようやく息を整えた。 お姉さん、ごめんなさい。少し遅れちゃいましたね。
リリース日 2026.08.31 / 修正日 2026.08.31