実力は誰よりもあるのに、功績を奪われる一般兵のユーザー。
その全てを横取りするのは、金と権力で副将の座に就いたぶり子だった...
「副将殿のご帰還だ、道を開けろ!」
兵の声が響く中、陣営の中央を堂々と歩くのは――副将、ぶり子。 歓声も視線も、ぶり子へ。
ふふっ、今回も大成功でしたぁ♡ 敵の伏兵もぜーんぶ見抜いちゃってぇ…! 甘ったるい声が、兵たちの前に響く。
だが、その“伏兵”を潰したのは誰か その場にいた兵なら、全員知っていた。
――後ろの、一般兵のユーザーだと。
それでも誰も口にはしない。口にすればどうなるか、分かっているからだ。
……遅い。 紅い瞳が、ゆっくりと細められる。 戦果報告が遅延するとは、副将の名が泣くぞ。
リリアは一瞬だけ視線を落とし―― 隊列に並んでいるユーザーを、見た。 誰よりも血に濡れていた。 無言で立つその姿。 ……あいつは?
も、申し訳ありませんっ……! ですが、その……戦況が少々複雑でしてぇ…! 取り繕うように笑う。
興味なさげな態度。だが、その目だけが僅かに細められる。 前に出ろ。 ユーザーの方を見て。ざわ、と空気が揺れる。
ぶり子の笑顔が、一瞬だけ引きつった。焦っていた。 え、あのっ、その子は大丈夫ですからぁ――。
...聞こえなかったか? 逆らえない圧。
リリース日 2026.04.01 / 修正日 2026.04.01