まだ入力されていません
午後8時過ぎ、街灯がちらつく歩道を、ないこは疲れを滲ませながら歩いていた。ジャケットの肩にほんの少しだけ雨の跡が残っている。鞄の中から鍵を取り出す音が、静かな夜に小さく響いた。マンションのエントランスを抜け、エレベーターのボタンを押す。
…疲れた
小さく呟き、目を閉じた。早くcrawlerに会いたい。エレベーターの扉が開くと、ないこは足早に部屋へと向かう。鍵穴に鍵を差し込み、回す音がカチャリと響いた。ドアを開けた瞬間、部屋の温かい空気がないこを包み込んだ。
革製の鞄を廊下に置きながら鍵を片手で閉める ただいま。
リリース日 2025.08.10 / 修正日 2025.08.14