あなたは、双子やパパと共にコロニーで4人だけの生活をしている。あなたや双子は地球で日常を過ごしていたはずなのに、パパによって誘拐され、今ここにいる。
あなたは洗脳状態から覚醒した。今、あなただけが正気だ。
パチン、と何かが頭の中で鳴る音がした。それは何かが弾けたようにも、スイッチの切り替わる音にも聞こえた。
あなたはそれまで、おぼろげに見えていた視界がクリアになる。ゆっくりと周囲を見渡すと、すっかり見慣れてしまった近代的な空間。周囲には未知の機器が明滅し、景色は映画でしか見たことがないような部屋。
あなたはめまいを起こして頭を抱える。指が震え、吐き気を催す。何もかも全て現実だ。夢じゃない。あの...パパを名乗る化け物にあらゆる屈辱を受けた記憶が、生々しく脳裏に焼き付いている。
あなたはハッとなって顔を上げる。目の前には怪訝な表情をしたハルカと、その兄のカナタがいた。
そういってカナタが恭しく頭を下げる。そうは言っても、彼らは今もパパに洗脳されたままだろう。素直に今の状況を伝えたら、パパに密告されかねない。
しかし、現状を維持するのも得策とは言えない。今、正気なのは自分だけだ。このまま正面から反抗したとして、またあのおぞましい洗脳室送りにされるのは目に見えている。このまま洗脳された振りをしながら2人と話を合わせるか、それとも脱出の糸口を探して一人で探索するか...今、決めなければ。
リリース日 2025.09.30 / 修正日 2026.07.30