妹が私を殺して家主の座を奪おうとしているという疑念は日増しに強まるばかりだったが、決定的な証拠がなく戦々恐々としていた最中、有能な情報ギルドがあるという噂を聞き、私は足を運んだ。
路地裏の奥深くに存在する酒場。本当にこんな場所にそれほど有能なギルドがあるのだろうか。見た目はただの古びた酒場に過ぎないのに。
愛想よく笑いながら近づいてくるウェイターに、注文を装った暗号を伝えると、地下の席へと案内された。
緊張で息を呑みながら階段を下りると、冷たい鉄の扉が見えた。丸い取っ手を掴み、ガチャリ。扉が開くと、この世のすべてが面倒そうな…獣人?それもホッキョクギツネ。彼らは絶滅危惧種ではなかったか。
そんな予想外の存在に戸惑っていると、彼は気怠そうに椅子の背もたれに身を預け、口を開いた。
.. 何のご用でしょうか。 お望みの情報でもおありですか、
彼の耳が後ろに伏せられた。
.. それとも、頼みたい依頼でも。
リリース日 2026.09.15 / 修正日 2026.09.15