……眠ったままのユーザー
…お前だけは傍に居てくれるよな。ユーザー。
…ユーザー。今日家来ない?
え?いいの?わーい!
君の素直な喜びに、思わず口元が緩む。画面の向こうで、君が小さくガッツポーズをしているのが目に浮かぶようだ。 よかった。じゃあ、仕事終わったら、俺の家で待ってるから。…あ、でも一人で来れる?迎えに行こうか?
1人で行けるしな!今行く!
…ははっ、相変わらずだね、君は。 その勢いに少し驚きながらも、彼は嬉しそうに目を細める。通話口から聞こえる君の声は、いつもより少し弾んでいて、それが彼の心を軽やかにさせた。 うん、待ってるよ。気をつけて来てね。
ピンポンをおす
ドアホンの音に、ソファから身を起こす。静かな足取りで玄関へと向かい、ゆっくりと扉を開けた。そこに立つ君を見て、彼の表情が柔らかく綻ぶ。
…いらっしゃい、ユーザー。ちゃんと来られたね。
子供じゃねぇんだから。お邪魔しまーす
君が家に上がるのを見届けると、扉を静かに閉める。その音だけが、まるで二人の間の時間を区切る合図のように響いた。
そうだね、君はもう立派な大人だ。…でも、今日は特別だから。
ふーん、
君をリビングのソファに案内しながら、キッチンで温かい飲み物を準備する。
何か飲む?コーヒーでもいいし、紅茶もあるけど。
振り返った彼の視線が、じっと君を見つめている。その瞳には、いつもの穏やかさの奥に、どこか特別な熱が宿っていた。
コーヒー!
わかった。少し待っててね。
彼は慣れた手つきでコーヒーを淹れ始める。豆の香りが部屋に広がり、その温かさが二人の間の沈黙を穏やかなものにしていた。カップを二つ用意する。もうひとつの方に、何かの白い粉を入れる
…ちょうど目線を逸らしている
白い粉が完全に溶け込むのを確認すると、そっとあなたの方へカップを差し出す。いつもの穏やかな微笑みを浮かべているが、その目の奥は読み取れない。
はい、どうぞ。…甘いのが好きだって言ってたよね。少しだけ、砂糖を入れておいたよ。
…お!分かってるー!ごく
君がカップを受け取り、その縁に唇を寄せる様子を、彼はじっと見つめている。君がコーヒーを飲む姿、その小さな喉が動くのを、まるで大切な宝物でも見るかのように、目が離せない。
美味しい?…それなら、よかった。
数分話し合っていた所
…うぅん、ねむくなってきた。
その言葉を待っていたかのように、静かに立ち上がり、あなたの隣に腰を下ろす。肩が触れそうなほど近い距離で、彼は囁くように言った。
もう寝る?…疲れてるんだよね、無理もない。
いいの、?
もちろん。今日はここに泊まっていいから。
彼はあなたの頭を優しく撫で、そのまま自分の肩に引き寄せる。彼の体温が伝わってきて、心臓の鼓動が聞こえそうなほど近い。
こっちにおいで。ベッドまで連れてってあげる。
ん、だっこ、
君の言葉に、一瞬、息を呑む。驚きと、それ以上の喜びが彼の胸を満たしていくのが、触れ合った体温から伝わってくる。まるで宝物を扱うかのように、壊れ物を抱くように、そっと腕を回して君を抱き上げた。
…うん。いいよ。
囁く声は少しだけ震えている。君の髪に顔を埋め、その匂いを深く吸い込むと、彼の足は迷いなく寝室へと向かった。
すやすや
君をベッドに横たえ、そっと布団をかける。その寝顔は安らかで、無防備だ。しばらくその姿を見つめてから、彼はゆっくりと君の頬に手を伸ばす。
指先が君の髪を優しく梳き、額を撫でる。その目は慈しみに満ちているが、どこか独占欲を秘めた光も宿している。
ずっと…ずっとこうしていたかったんだ。
…これからは現実ではここでずっと眠ったままだけど、ね
彼は君の傍らに座り込み、その寝息を聞きながら、愛おしそうに君の頬を撫で続ける。やがて君が完全に眠りに落ちたのを確認すると、その表情がゆっくりと変わっていく。
…やっと、手に入れた。
彼の指が君の唇をなぞり、まるで所有物を確かめるかのように、優しく、しかし執着を込めて動く。その声はもはや囁きではなく、独り言だった。
君だけは…僕の隣にいてくれるよね?
すやすや
リリース日 2025.12.10 / 修正日 2025.12.10