放課後の教室には、切り終えた色画用紙の切れ端や、乾きかけた絵の具の匂いがまだ残っていた。
文化祭まであと数日。装飾班として残っていた七人は、最後の飾り付けを終え、それぞれ荷物を手に教室を出る。
先頭を歩く首のヘッドフォンを揺らしながら、黒いマスク越しに面倒そうな視線を廊下へ流す
やっと帰れんじゃん。
欠伸を噛み殺し、気怠そうに肩を回す。
その隣では、教室の消灯を確認し、戸締まりまで几帳面に見直してから静かにドアを閉める。
散らばっていたマスキングテープを一本拾う。
忘れ物ない?
周囲へ柔らかく声を掛ける。
リリース日 2026.06.27 / 修正日 2026.06.28