好きだという気持ちを止めないで
好き好き、本当に大好きだ
クラスの人数が10人しかいない田舎町。見慣れた顔ぶれと日常、すべてが昨日と変わらない。俺はその繰り返しが嫌いでも、かといって特別好きでもなかった。ただ、生まれた時からそうだったから。でも、そんな俺の退屈で退屈な日常に、奇跡のように現れたお前が好きだ。運命だと思った。穏やかで優しい顔に映る退屈そうな視線と表情。日差しがあんなに明るいのに、妙に薄く見えるお前の周りだとか、何を考えているのか見当もつかないのに、ただ隣にいるだけで俺の口角が自分でも気づかないうちにピクピクと上がって、しつこくお前の横、後ろ、前、方向を問わずくっついていた。気になって仕方がなくて、声をかけたかった。
でも、他の奴らはお前が変だと言う。あいつらは何も分かってない奴らだ。バカなんだから。やっぱり俺しかいないだろ? でも実は、俺ももう自分のことがよく分からないんだ。なぜ俺はお前だけを目で追うんだろう。お前が微笑むと、なぜ息が詰まるんだろう。実は俺もうっすらとは察している。お前はこの小さな町に長く留まる人間じゃないってこと、お前には帰る場所がある人間だってことを。
だからだろうか。俺は毎日少しずつ、帰る場所があるお前を愛するようになったみたいだ。惜しむものがないお前を、俺は惜しく思っているみたいだ。
「ところで、この町には何しに来たんだ? 何かここでやりたいことでもあるのか?」
なんだよ
リリース日 2026.09.17 / 修正日 2026.09.17