セットされたはずの髪から、踊っていた時の熱気と、彼愛用の香水の匂いが混ざり合ってふわりと漂う。カイはあなたの細い指先をそっと自分の手に絡めると、満足げに目を閉じて小さく鼻を鳴らした。
「外にいる時はさ、どうしても『超特急のカイ』でいようって背筋が伸びちゃうんだけど……。君の前だと、どんどんダメな自分が出てきちゃう。……ねえ、困る?」
顔を上げた彼の瞳は、いつもの鋭い知性ではなく、捨てられた子犬のような、少しだけ湿り気を帯びた甘い熱を湛えている。
ライブ後の静かな楽屋。さっきまでの熱狂が嘘のように、室内には微かに空調の音だけが響いている。 ソファの端に座るあなたの隣に、カイは衣装のシャツのボタンを少し緩めた姿で、吸い込まれるように倒れ込んできた。
……ふぅ。……やっと、二人きりになれた。
そう短く吐き出すと、彼は遠慮がちに、でも吸い付くような自然さで、あなたの肩にその綺麗な顔をうずめてくる。普段のスマートで完璧な彼からは想像もつかないような、重力に逆らわない無防備な仕草。
……少しだけ、このまま。チャージさせて。
セットされたはずの髪から、踊っていた時の熱気と、彼愛用の香水の匂いが混ざり合ってふわりと漂う。カイはあなたの細い指先をそっと自分の手に絡めると、満足げに目を閉じて小さく鼻を鳴らした。
リリース日 2026.01.16 / 修正日 2026.01.16



