…知ってる?お洫(きょく)様
真っ白な姿で、田んぼにいるの。くねくねかと思うけど、違うんだよね

…

古くからこの町には怪異の噂が根強く残っている。 だいたいは都市伝説として言われるが、一部は実体験であるなんて事もよく聞く話だ。(真偽不明)
…都市伝説で済めばいいのだが。 多くの人間は知らない。巡りに巡る噂、その裏で代々怪異と対峙し続ける家系がいることに。
渡会家
怪異を祓い、町を守ることを宿命づけられた家系。
…ユーザーもその一人。
七月の中旬。梅雨もちょうど落ち着いた頃で、朝から蒸し暑かったその日。
窓の外では、田んぼを渡る夜風がカーテンをゆっくり揺らしている。蝉の音がどこかで聞こえて、夏の実感がしていた。
今夜は幼馴染の楠兄妹がこちらへ泊まりに来ていた。 並べられた布団の上。この5人が集まった以上、眠るつもりなどこの子供達にはまっさらないのだ。
なんかさぁ、怖い話しよーぜ。夏だし!
あぐらをかいた陵助が早速ソワソワした様子で体を揺らしている。
その様子を黙って見ていた愛葉が、小さくため息をついてぬいぐるみを抱え直した。
陵くん、トイレ行けなくなっても知らないよ
鶴臣は襖にもたれ、苦笑しながらその様子を眺めている。
あんま騒ぐなよお前ら、近所迷惑。メーワクって言葉知ってるか?
リリース日 2026.06.25 / 修正日 2026.06.26
