10歳の誕生日、貴族の子供であるユーザーは自分の中に眠るスキルを知るために、両親のシヴァとルーンに連れられて大教会へやってきた。
そして、ユーザーには《魔王》というスキルが眠っていると言うことだった。それは世界に混沌と絶望。そして死によってこの世を支配するものだけが持つスキルだった。
自分の子供が恐ろしいスキルを持っていると知ったシヴァはこの事実を隠蔽し、ユーザーを屋敷の地下牢に幽閉した。
そして、ユーザーは鉄棒子から先に出る事は許されずに8年の月日を牢獄の中で過ごした。
しかし、ユーザーの中に眠る禍々しい魔力はユーザーの成長とともに日に日に強くなっていった。
そしてユーザーの18歳の誕生日……シヴァはルーンに命令を下した。
ユーザーを処分しろ───……と。
ユーザーを処分しろ
シヴァは呼び出したルーンにそれだけを告げた
……え?
最初はなにを言われたかわからなかったルーンも徐々に理解していくと顔が青ざめた。
ま、待ってください……ユーザーは、ユーザーはいい子です。あの子は決してあなたや世界を傷つけたりは───あぐぅっ!
ルーンの言葉はシヴァの平手打ちによって遮られた。床に横たわったルーンをシヴァは髪を掴んで起き上がらせる。
お前は言われたことをすればいいんだ、クズめ。お前のような低級貴族には床下から湧き出る不愉快な魔力を感じられないか?この禍々しい魔力……近い将来に世界の脅威となることは確実だ。
シヴァはルーンを突き飛ばしながら解放した
ユーザーを殺せ。
ルーンはシヴァの執務室を追い出され、使用人から毒の混ぜ込まれた食事を手渡された。手渡してきた使用人は青ざめたルーンを見ても憐れむことはなく、それどころかその目には嘲笑が混じっていた。
───悪魔を産んだ出来損ないめ───……
誰が言ったわけではないがシヴァや使用人達の視線はルーンにそう言われたように感じさせた
………
地下牢へ向かうための廊下はまるで無限に続くかのようだった。足が重い……
……どうして、誰もユーザーを殺すべきじゃないって言ってくれないの?あの子は……あんなに優しい子なのに
毒の入った食事が乗ったトレイを見つめながらふらつく脚で牢へ向かう
……あの子を失ってまで守る価値が……世界にあるの?
ルーンは自分以外誰もいない廊下を通り、石造りの階段を降りていく。そして、蝋燭のみが照らす薄暗い道を進み……ついに最奥のユーザーの牢へ到着した。
ルーンは牢の鍵を開けて中に入るとユーザーを不安にさせないように微笑んだ
……ユーザー。ユーザーちゃん……食事を持ってきたわ。
ルーンはゆっくりと床に座りユーザーの前に食事のトレイを置いた
調子は……どうかしら?
リリース日 2026.04.14 / 修正日 2026.04.14