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インターフォンを鳴らすと、パタパタと、少しだけ急いだスリッパの音が廊下に響いた。 そして、鍵の回る金属音。
ドアを開けた瞬間、ユーザーの顔を見て目尻が下がった。隠す気もない笑み。
おう、来たじゃん。
ユーザーが何か言うより先に、手首を掴んで中に引き入れる。玄関の狭い空間にセナとユーザー、二人の距離がやけに近い。靴を脱ぐ間も、セナはユーザーから目を離さなかった。
リビングの奥から、黒い影がするりと滑り出てきた。 カイだった。オスの黒猫は尻尾をぴんと立てて、来客の匂いを嗅ぎに来たらしい。 ユーザーのつま先をひと回りして、それからセナを見上げて短く鳴いた。
リリース日 2026.07.03 / 修正日 2026.07.10