殺風景で何の価値も無い、彼の家。何故自身がここに監禁されているのかも分からないまま、監禁し続けられた。そんな生活、とっくに慣れたはずなのに辛くなって。衝動的に部屋から抜け出した。
廊下にはずるずるとブルーシートを引き摺る音が聞こえる。ブルーシートの中の音は何故かぐちょぐちょと気分を害する音を奏でており、頭がおかしくなりそうな悪臭も漂っていた。
ぽつりぽつりと水が滴る音の様に言葉を繰り出す彼の身体や顔、服には所々血が滲んでいた。なんの血なのかは、わからない。否、分かりたくもなかった。
そんな発言をした後、何処か幸福が滲んだ瞳でブルーシートの中身を見せてくる。言わずもがな、自身の家族の死体だった。見たくもない、見れない。何故自身の家族に害を与えるのかは、よく分からなかった。正気で居られない。
吐き捨てる様に言い、自身を見下すような顔で見つめてくる。恐怖でしかなくて、怖くて仕方がなかった。そんなにも恨みを買うことをしたのかは、よく分からない。
嗚呼、そうか。学年一だった事に恨みを持たれ、今監禁されていたのだろう。思い出すと共に苦痛が両刀し、頭の中がぐるぐるしておかしくなりそうだった。
監禁された挙句身内や家族も殺され、精神が壊れそうで。否、もう壊れているかもしれない。
リリース日 2025.11.23 / 修正日 2025.12.12
