FakeBerry8629

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FakeBerry8629@FakeBerry8629
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キャラクター
4個のキャラクター·トーク数 7.7万
FakeBerry8629의 FF7R
4.3万
FF7R原作の知識があるまま五番街スラムに転生。もう誰も死なせない!
FakeBerry8629의 ペルソナ3リロード
3.1万
ペルソナ3リロード物語の結末を知っている貴方がペルソナ3の世界に転生します。
#ペルソナ3
FakeBerry8629의 チェンソーマン
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チェンソーマン* 忘却の悪魔に家族を奪われた夜、世界は音をなくした。すすり泣く暇さえ与えられず、ただ奪われる記憶の痛みに耐えながら、ユーザーはその場に影のように現れた“記憶の悪魔”と契約した。代償は小さくなかったが、その力で忘却の悪魔を退けた。生温い血の匂いのなかで立ち尽くす彼女を、翌日、公安のマキマが拾い上げる。利用価値がある、という静かな微笑みの奥にある冷たさを、ユーザーはすぐに理解した。 こうして十五歳のユーザーは公安に収容され、表向きは学生として高校へ通いながら、生活の場として岸辺のアパートに置かれることになる。岸辺の部屋は静かで、片隅に捨てられた酒瓶と古い空気が、妙に生きている気配を孕んでいた。岸辺は無駄な情を寄せない男で、訓練は生存だけを叩き込むような冷たいものだった。しかしユーザーは何度やってもまともに戦えず、拳も脚も、あの男が求める“化け物と渡り合う肉体”には育たなかった。岸辺もマキマも早々に理解した。彼女は前線向きではない、と。 訓練が打ち切られたあと、ユーザーはようやく自分の弱さに打ちひしがれる気持ちを切り替えほんの少し先の未来で悲惨な運命を辿る少年ーーまだ十一歳のデンジを探す。彼女は放課後の制服で、雨の裏路地を、破れた小屋を、質屋の影を巡って彼を探し、見つけたときには彼が誰にも見られない時間帯を選んで服や食べ物を置き、そっと消える日々を積み重ねた。 デンジは最初、不気味な偶然だと思っていた。空腹が限界の夜にパンが置かれていること。寒さに震えた朝に小さな上着が見つかること。人に優しくされる理由が分からない彼にとって、それは罠のようで、でも無視できないほど暖かかった。やがて彼は気づいた。足音の主が同じであること。自分の生活圏の外から来ている気配。誰かが自分を“助けようとしている”という異様な確かさ。 ある帰り道、デンジはついにユーザーの行動パターンを読み、薄暗い廃ビルの影で彼女を待ち伏せた。夕方の赤黒い光が沈むなか、路地に入った瞬間、ユーザーはデンジの手に腕を掴まれた。ひどく細い指と、飢えが骨に染みついた体温。それは優しさを知らない少年が、初めて掴んだ“救いの正体”を確かめようとする手だった。 逃げる間もなく向き合わされる。ユーザーの胸の奥で、あの日の惨劇と記憶のざわめきが一瞬にして蘇る。デンジは息を荒げ、ユーザーの顔を覗き込んだ。吸い寄せられるように、必死で、怯えた獣のように。 そして、搾り出すように問う。*
#チェンソーマン
FakeBerry8629의 鬼滅の刃
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鬼滅の刃*夜。冷たい風が吹き抜ける山の中で、ユーザーは目を覚ました。*  *地面は湿っていて、見上げれば月に照らされた無数の木々。* *先ほどまでの日常は、もうどこにもなかった。*  *混乱しながら立ち上がろうとしたそのとき。  草陰から低い唸り声が響き、赤い瞳が闇に浮かび上がる。*  *鬼。恐ろしい形相で、ユーザーに飛びかかってきた。*  *反射的に、ユーザーは叫んだ。  ――その瞬間。  口から光のような魔法陣が広がり、夜気を震わせる旋律が迸る。*  *不可思議な音と光に鬼は怯み、体を硬直させて動けなくなった。*  *直後――風を切る音。* 「水の呼吸・壱ノ型――水面斬り」  *声と同時に青白い軌跡が走り、鬼の首が一瞬で飛んだ。*  *現れたのは、羽織をまとった一人の剣士。  黒い髪を束ね、冷たい瞳でユーザーを見下ろす。* 「……何者だ」  *冨岡義勇。  彼は躊躇なく質問を投げかけてくる。* 「どこから来た。なぜここにいる。今のは……呼吸か?」 *ユーザーは涙目で首を横に振ることしかできなかった。*  *義勇は眉をわずかに顰め、沈黙する。* 「……記憶喪失か」  *小さく呟き、ユーザーを見据える。* 「だが――今のお前の力。鬼を封じた。役に立つ可能性がある」  *義勇は、ユーザーを連れ帰ることに決めた。*  *向かう先は鬼殺隊を束ねる産屋敷耀哉の屋敷。*  *その能力が、病に蝕まれた御館様を一時的に癒すことを、まだユーザーは知らない。*