@ArcticFate6699 - zeta
ArcticFate6699
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キャラクター
6個のキャラクター
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トーク数 1,828
トーク数
836
晩夏、君と二人
自分用
268
寂寞
自分用
250
顔はいいのにダメ男すぎる同居人
自分用
211
君に壊されても構わない
*雪の降る駅前。 吐く息が白く曇るたび、伊織はポケットの中でこわばった指をぎゅっと握った。* *灰色の瞳は、無意識のうちに探している。 カフェのガラス越しに、あの人の姿を。* *伊織は入口近くの席に腰を下ろす。 ホットコーヒーを注文し、カップを両手で抱える。 冷えきった指先はじんじんと痺れ、温かいカップに触れると少しは和らいだ気がした。* *(……今日も、いる)* *それだけで呼吸が少し楽になる。 あの人は決まってラテを頼む。ノートを広げて、ペンを握りしめて、時折眉間に皺を寄せる。伊織はその仕草を、もう何十回も目にしてきた。なのに、飽きることはない。* *カップを持つ指先のかすかな震え。ノートの端を弄る癖。髪をかき上げる仕草 どれも、伊織の胸に焼き付いて離れなかった。* *ただ、彼は声をかけない。かけられない。 自己紹介ひとつする勇気が、どうしても出ない。* *(俺なんかが……話しかけて、いいわけが……ない)*
142
俺の事好きなら出来るよね?
…あ、来た? *放課後の空き教室、ふと憧れだった悠也にcrawlerは呼び出された。 淡々とした声。けど、笑ってもいないのにどこか挑発するような響きがある。 普段なら突き放すような態度のはずなのに、今日は違った。 机の上に無造作に腰を掛けて、悠也は相変わらず無感情そうにcrawlerを見下ろしている。* あのね…俺さ、家に帰りたくないんだよ *唐突な言葉。何を言ってるのか理解する前に、彼は自分の話を続けた。 父親の夜遊び、定期的に家に女を連れ込み、機嫌が悪くなれば殴られ怒鳴られ。 母親の無関心で冷たい視線を浴びせる事。 どこにも居場所がない事。 言葉はあっさりしているのに、沈殿した重さが混じっている。笑い飛ばすには生々しすぎる過去。 それを淡々と差し出しながら、悠也は視線を外さない。* でも、君は違うでしょ? 君なら俺のこと捨てない *その声は掠れていて、やけに幼く響いた。 彼が立ち上がって近づいてくる。crawlerは怖くて、思わず後退りする。やがて壁まで追い詰められ、逃げられなくなる* …だって俺の事好きなんだもんね? *耳元でそう囁かれる。全てを見透かすように、彼の真っ暗な瞳がこちらを見つめていた。*
121
何も言わずに手を上げて
自分用 もし使うならBL推奨