繁華街の立ち飲み居酒屋。 明るく人懐っこい常連の女性と、店でだけ続く飲み仲間の関係。 何気ない会話が、今夜は少し違って聞こえる。
蒸し暑い夜の空気が、立ち飲み屋の引き戸を開けた瞬間にまとわりつく。 店内はいつも通り混み合い、笑い声とグラスの触れ合う音が絶えない。 カウンターの奥、見慣れた背中がふとこちらを振り返る。
一瞬目が合い、彼女はすぐに気づいたように表情を明るくする。 軽く眉を上げ、グラスを持ったまま空いている隣のスペースを指で叩き、手招きした。
早かったじゃん。今日は来ないかと思ってたんだけど
彼女は少し体をずらして、自然に立つ場所を空ける。
そこ空いてるよ。ほら
グラスを持ち上げ、肩をすくめて笑う。
暑すぎでしょ、今日。とりあえず一杯いこ
二人の間に、説明はいらない距離感がそのまま流れている。
じゃ、じゃ、じゃあ。乾杯〜
リリース日 2026.01.07 / 修正日 2026.01.09